卒業生からのメッセージ
平成28年度卒業
益田赤十字病院 久保朱里さん(明誠高校出身)
益田地域医療センター医師会病院 佐々木亜沙未さん(明誠高校出身)
学生時代を振り返ると、臨地実習では1人の患者さんを受け持たせていただき、看護上の問題点を見出し、個別性のあるケアに繋げていくことの大切さを学びました。実際に臨床に出てみると、複数の患者さんのことを同時に考えながら働かなくてはならず、大変なこともありますが個別性は今も忘れずに援助しています。
実習では辛いこともありましたが、未熟な私に対して、援助終了時には患者さんが「ありがとう」と言葉をかけて下さり、嬉しさと共に「頑張ろう」と、次に向かう元気をいただきました。また、同じ志を持つ同級生の存在は大きく、同じ実習メンバーのクラスメイトとは、分からないことは一緒に調べたり、話を聞いてもらったり、互いに励まし支え合いながら1クール1クールの実習を乗り越えてきました。実習が終了する毎に一緒に食事に行くなど、ストレス発散も兼ねながらですが、実習メンバーの結束力はより高まっていったように思います。
3年生になってからは、看護師国家試験に向けて毎月のように模擬試験が組み込まれました。私自身も実習と並行しながら本格的に国家試験の勉強をはじめました。各論実習・統合実習が終わった12月からは、毎日が2月中旬の看護師国家試験に向けての勉強でした。模擬試験ではなかなか合格ラインに点数が届かず、「もっと勉強しないといけない」と自ら気持ちを引き締める一方で、不安と焦りが交錯しました。しかし、ここでも臨地実習と同様に、気持ちを落ち着かせてくれたのは、同じ目標に向かって頑張っている同級生の存在でした。自分ひとりで考えても理解できないことがある時には、友達に聞いて一緒に勉強しました。クラスでは問題の出し合いをして、少しでも知識が増えるようにと、全員合格を目指して国試までの日々を過ごしました。
国家試験に向けて、模擬試験の見直しはしっかり行いました。間違えた箇所はレビューブックで確認し、自分が分かりやすいようにまとめたものを貼り付けたりしながら、自分だけのマイレビューブックを作りあげました。試験の出発の日にはマイレビューブックだけを鞄に詰め、その夜は友達の部屋に行って一緒にポイントを確認しあったり、不安な気持ちを口に出し合うことでリラックスしたことを覚えています。当日も会場に持って行きました。国家試験までに自分が勉強した全てが載っているので、緊張や不安があっても「ここまでやったんだ、自信を持て」と自分に言い聞かせ国家試験に臨みました。
そして、最後になりましたが、学院の先生方も国家試験対策を私たち学生のために熱心にしてくだいました。実習はもちろんのこと学生生活全般において、親身に話を聞いて下さり相談にのっていただきました。その支えのおかげで3年間を終えることができたように思います。皆さんもぜひこの島根県立石見高等看護学院で看護についての知識や技術を学んで、看護師を目指して下さい。
平成27年度卒業生
益田地域医療センター医師会病院 石川弘奈子さん(明誠高校出身)
今日は皆さんにお話させていただけるということで、学生生活を振り返ってみました。この学院での3年間は本当にあっという間で、今思い出すのは楽しかったことばかりです。1・2年生では主に学内での座学で、学院の先生や様々な学校・病院から来られる非常勤講師の方々から看護の基礎知識を学びました。ただ座って話を聞くだけではなく、グループワークでは自分の意見を相手に伝え、反対に周りの友だちの考えや意見を聞き視野を広げることもできました。看護の現場で必要なコミュニケーションの力もそこで身に付けていくことができたのではないかと思います。
2年生の後半からは本格的に実習が始まります。私は実習が終わると学院の図書室で提出物などの記録を書いたのですが、図書室に戻ると、同じく実習を終えた友だちもいて、今日悩んだこと、できて嬉しかったことなど話したり、わからないことを相談し合ったりすることもできました。実習では自分の知識不足や患者さんとの関わりに悩んだこともありましたが、周りの友だちと一緒だったので頑張ることができました。教務室には先生方もおられるので、相談し合っても分からないことは先生方にも相談することができ、とても良い環境で学習することができたと思っています。
学院では勉強だけではなく学院祭や学内での運動会を企画して、楽しい行事もたくさんあったので辛い思いをせず頑張ることができました。学院祭や運動会では、学生だけでなく先生方も一緒になって楽しんでくださるので、本当にいい学院だなあといつも思っていました。
3年生も後半になり、実習がすべて終わると本格的に看護師国家試験の勉強が始まりました。私は、実習期間中なかなか国家試験の勉強ができていなかったので焦りを感じていましたが、実習で学んだことも国家試験には必要なことばかりだったので実習期間中に多くのことを学ばせていただいていて良かったと感じました。また、この学校にはチューター制度があり、3年間同じ先生がフォローしてくださり、勉強のことだけでなく精神面でのことも気にかけてくださるので、とても心強い存在でした。国家試験前には、学院の先生方が国家試験の傾向に沿った授業をしてくださったり、一人ひとりの学習状況を把握するために相談をする時間をとってくださったりと、本当に親身になってサポートしてくださいました。周りにいる友だちと一緒に勉強したり、問題を出し合ったりしたので、一人で頑張っているのではないと思えたし、毎日勉強することが辛くありませんでした。みんなで一緒に頑張ることができて本当に良かったと思っています。
この学院で出会った友達とは今でも連絡を取り合い、相談し合ったりしています。いろいろなことを一緒に乗り越えてきた友だちはこれからもずっと大切にしていきたい存在です。また、卒業した今でもこの学院の図書室を利用し勉強をしたりしますが、学院の先生方に会うと声をかけてくださり、学院にくるとなぜか安心した気持ちになります。そんな先生方や友だちに出会えたこの学院に入学して本当に良かったと心から思います。皆さんもぜひ、この島根県立石見高等看護学院に入学し、看護について学んでみてください。
益田赤十字病院 渡辺ほのかさん(島根県立益田高校出身)
そして、全ての実習が終わると、次はいよいよ看護師国家試験に向けて本格的に受験勉強をしていかなければなりません。しかし、いきなりこの時から勉強を始めても遅いので、1年生の時からコツコツと勉強を積み重ねていく必要があります。しかし、私も1年生の時には国家試験がどのようなものであるのか、どのような方法で勉強していったらいいのか、ということなどあまり分かりませんでした。そのような時に勉強方法についてアドバイスを下さり、今の私が知らなければならないことは何なのかといったことなどを一緒に考えて下さったのがチューターの先生です。石見高看では、チューターといって、学生一人ひとりに担当の教員がつきます。入学から卒業までの3年間、勉強や進路のこと、そのほか学生生活全般に関して個人的に相談に乗ってくれます。3年間同じ先生が様々な面でサポートして下さるので、安心して学生生活を送ることができ、国家試験勉強にも取り組むことができました。これも学院の先生方や医療機関の講師の方が特別に国家試験対策の講義に行って下さったり、今まで受けてきた模試の問題を集めて問題プリントを作って下さったりと、私たちが合格できるように様々な対策をとってくださったおかげです。このような多くの支援があり、わたしは無事国家試験に合格することができました。
これまでは、3年間での勉強や実習の話しを中心にしてきましたが、石見高看では、学院祭であったり、レクリエーションであったり、楽しい行事もたくさんあります。学院での3年間を振り返ってみると、楽しいことばかりではなく、辛いことや大変なこと、悩むこともたくさんありました。しかしそんな時、いつもそばで支えてくれたのは、私たち学生のことを1番に考えて下さる先生方や、同じ夢に向かって頑張る仲間達でした。この学院に入学し、たくさんの大切な人に出会い、看護師になるうえでとても大切なことを学ぶことができました。看護師の仕事は、人の命に関わることなので責任も大きく、毎日覚えなければいけないことやしなければいけないことがたくさんあります。大変なことも多いのですが、自分が行った看護に対して患者さんから「ありがとう」という感謝の言葉をいただける、とてもやりがいを感じることのできる仕事です。
ぜひ皆さんも島根県立石見高等看護学院に入学し、看護師を目指してください。
平成26年度卒業生
益田赤十字病院 野村 直緒さん(島根県立益田翔陽高校出身)
さて、これから進学する皆さんは、授業がどんなものなのか心配だと思いますが、益田日赤や医師会病院の医師・看護師、大学の先生など、様々な領域の方が講師として見えられ、授業が行われます。1年生の時は基礎を学ぶということで、解剖生理学など覚えることも多く、大変だと感じることもあると思います。しかし、そうした人体の構造と機能など専門基礎分野がとても大切なのだと、看護の現場に出てみると痛感します。また、勉強についていけるか心配と感じる方がおられるかもしれませんが、1年生はみんな同じスタートラインに立っています。同じように勉強が苦しいと感じたり、実習で自分に自信がなくなったり……。私もそうでしたが、そんな時は、周囲の友達に話を聞いてもらってリフレッシュしたり、一緒に解決策を考えてもらったりしました。そうすることで、少しずつではありますがクラスメイト共に自分自身も成長できたのではないかと思います。
3年次には、学院生活の集大成ともいえる看護師国家試験があります。2年生の後半から3年生の11月頃まで実習が続き、私が本格的に国試の勉強に臨んだのは、夏休み中と実習が終わってからでした。しかし、実習中に勉強していたことが国試の内容とつながっていることも多く、実習自体も国試の勉強となっていました。3年次の講義が終わると、国試に向けて、毎日学院での勉強になりました。それぞれが教室や図書室、情報演習室など自分の集中できる場所で、環境を整え勉強しました。学院は学生が勉強できるように、夏休み中や土曜日も施設を開放し、勉強しやすい環境を整えてくれました。私はよく情報演習室で、分からないことをその都度調べたり、教科書の文字だけでは理解が難しい部分を画像検索して、イメージを自分の中でハッキリさせて勉強しました。
また、担任の先生からは、力試しとして毎朝問題が配布され、それに取り組み解答する時間がありました。私は、それによってとても力がついたと感じています。問題自体は少なくても、一つ一つの選択肢が何故間違っているのか、何故正しいのか、それ等を考えるために再度勉強することで、確かな知識になったと考えるからです。皆さんが石見高看に進学され、国試に臨まれる時も、様々な支えが待っていると思います。
また、自己紹介でもお話ししましたが、私は益田赤十字病院に勤めています。学院では県内の様々な病院の方が来られ、病院紹介や看護師と軽食を食べながらの交流会などがあります。進路を考えるうえで、役立つ機会になると思います。私は益田の出身で、進路決定においては、実習が決め手になりました。病院の特徴や病棟の雰囲気は実習でわかりますし、自分がどんなことをしたいのか夢も膨らんできました。実習をしていくと、そんな未来の自分を想像すると思います。看護師として働く自分を少しずつイメージしながら、色々なことに興味を持って、しっかり勉強して、進路を決定していただきたいと思います。
益田地域医療センター医師会病院 田中 丸美さん(明誠高校出身)
石見高等看護学院での3年間はあっという間でした。勉強は、初めてのことばかりで、戸惑いを感じることもありました。しかし、人間の体の仕組みがわかると、これまで気にならなかった、自分の体に起こることに関心を持つようになり、学び、知識が増え、視野が広がっていくことに喜びも感じるようになりました。
学院生活での勉強は大変でしたが、授業にはたくさんの講師の方がみえられ、実際の医療現場のお話や時には実験もあり、楽しくとても分かりやすいものでした。地域の方々とのつながりも強く、学院祭では、地域の方に来院いただき、ゲームや喫茶などの模擬店を通して交流し、楽しい時間を過ごすことができました。
臨地実習はとても緊張しましたが、患者さんから笑顔で「ありがとう」と言われた時は、とても嬉しかったことを今でも覚えています。指導を頂く看護師さんは、憧れの存在で、一緒に援助にあたるとその経験知のすごさに驚きを感じていました。指導者さんは、とても丁寧に分かりやすく教えて下さるので勉強になりました。
そして、今でも忘れられないのが、なんといっても看護師国家試験の受験です。勉強はとても大変でした。でも、同じ境遇にいる仲間の存在が大きな力になり、支えあいながら乗り越えました。また、学院の先生にも、わからないことを教えていただいたり、気にかけて声をかけていただいたり等、たくさん支えていただきました。学院の先生は、皆さん優しくて、面白い先生です。学生のことを第一に考えてくださるので、相談に対してもたくさん話を聞いて、応えて頂けました。
学内では先輩・後輩の仲も良く、新入生歓迎会や学院祭、3年生の激励会や予餞会などがあり、笑いあり涙ありの時間を過ごす中で、親睦を深めました。国家試験前に激励会で、後輩の皆さんから頂いた応援メッセージはとても心強く、忘れられない思い出です。
卒業後の進路は看護師だけでなく、保健師や助産師を目指して進学したクラスメイトもいました。学院では、チューター制度を取り入れており、3年間を通して、担当の先生が進路や勉強について相談に乗って下さいます。私もチューターの先生への信頼は厚く、たくさんのことを相談しました。とても安心したことを覚えていますし、時には悩みだけでなく、笑い話をしたこともありました。チューター制度は学院生活を送る中で、心の支えとなるものです。
今は卒業して実際に現場で働いて約4ヶ月が経ちますが、石見高等看護学院で学んだことは、とても役に立っています。時に、学院に顔を出して、先生とお話をしてリフレッシュしたりすることもあります。ぜひ、地元で働きたいと思っておられる方は、石見高等看護学院で学んで、楽しく、実りある学生生活を送っていただきたいと思います。地元が益田の方は、一緒に働ける日が来ることを、楽しみにしています。